夢であって欲しいと願う。

それすらも許されない事を知りながら。

それでも、僕は、心から願わずに居られなかった。

今自分の身に起きている事が、夢である事を…




〜発情期のウサギには勝てません〜




本気で今、夢であって欲しいと思ってしまっている。

そりゃあそうだろ?

下着とガーターベルトなんて姿の愛しの恋人が自分のベッドで丸まっていたら。

しかも潤んだ瞳で、何か言いたげに見つめている。

「ルルーシュ?暑いの?暑いならクーラー付けるけど…?」

緊張で此方が汗を無駄にかきながらそう聞くが、相手はフルフルと首を横に振るのみ。

「だったら何でそんな格好で居るのかな?」

怒らせたらいけないので出来る限り優しく聞いてみる。

でも頬が引きつる感触がするのは何故だろう。

「スザク、えっと、えっちしよ?」

やっぱりか…

ルルーシュには発情期がある。

普通人間にはそんなもんは無いと言われているが、ルルーシュには有るらしい。

生理前の1週間ぐらい。

やけに積極的で、まるで媚薬でも飲んだのかと思うぐらいに求められる。

他の時はそうでも無いんだけどね。

むしろ拒否権が発動する時もしばしば…

更に、発情期は普段だと出来ないようなエッチも出来るのが特徴だったりもする。

軽くため息を吐き、ルルーシュに尋ねた。

「今日は何がしたいの?」

「えっと…ナマ・・・」

「ダメ!!」

上目遣いで、ルルーシュがそう言いかけた所で大きく遮った。

このまま続く言葉が分かったからだ。

避妊具無しでするなんて良い訳が無い。

ましてや今日なんてかなりの危険日だ。

「中でじわってするのが暖かくて好きなんだもん」

頬を膨らませて可愛く言ってもダメなもんはダメ。

1度生理が終わってすぐの日に避妊具を無しでやったのが癖になってしまったらしい。

その時は気持ち悪いだの、なんで避妊具を付けなかったのか等、散々に罵られたが、なんだ、意外に気持ち良かったんだ。

生理が終わったらしてあげよう、うん。

そんな事を考えて居る内に、ルルーシュは起き上がってベッドの上に座り、大きく脚をM字に開いていた。

そうか、コレが世に言う『M字開脚』ね。

ってそんな悠長な事を言っている場合じゃ無かった。

M字開脚のルルーシュは下着を少しずらし、その間から中を自分で慰め始めてしまったのだ。

「はぁ…ぁん…あっ」

頬をほんのりと紅色に染めて、ルルーシュは拙い動きで慰めている。

「ふぁ…あぁん…」

体を弓なりにし、絶頂を迎えるために奥へ奥へと、指を進めているようだ。

ごくりっと、無意識に僕の喉がなる。

視線はルルーシュに釘付けだった。

「あ…ぁぁ…あっ・・あ〜〜〜〜っ………」

呆然と眺めるしか出来なくなっていた。

絶頂を迎え、全身の力が抜けてくたりとなったルルーシュは、放心していて可愛い。

そんな彼女に近づく。

僕がベッドに乗った事で、ベッドがぎしっと音を立てる。

ベッドに膝を付き、ぐいっとルルーシュの顔に僕の顔を近づける。

素面の時だと『顔が近い!!』って恥ずかしがって怒るのにね。

耳元で吐息を多めにして囁くと、耳に息が掛かったらしく、全身をぴくんと振るわせる。

「もう良いの?収まった??」

気遣って声をかけたが、ルルーシュは瞳を伏せて顔を横に振った。

まだ収まっていないらしい。

艶っぽい声で、息も絶え絶えにルルーシュは声を絞り出す。

「スザクが…欲し…い…」

縋り付く様なルルーシュの声。

潤んだ瞳に理性の糸が切れそうだ。

「スザクじゃなきゃイヤ…」

ごめん、ルルーシュ…

その一言に僕は弱くて、次の瞬間にはルルーシュの胸を弄ってしまったのでした。

=END=




**あとがき**
発情期状態の女の子って可愛いよねって話。
特に女の子のひとりえっちって好きです。
あ、私、断じて百合っ子じゃないですよ?
男の子も大好きですから(笑)
07.08.19